----はじめまして、校長の荒木愛深です。-----
ベビーマッサージ・ベビーエクササイズを実践・研究して２０数年になります。 早産で生まれた我が子のケアの為でした。出産当時は、視聴覚を含みかなりの障がいを抱える事を告げられてのスタートでした。当時は文献や情報も少なくピーターウオーカー先生の研究を頼りに実践して参りました。７ヶ月で脳性小児麻痺と診断、脳波にも乱れがあり、引きつけの心配やアレルギーからの喘息症状もみられました。
生まれた直後から痛々しい姿の我が子を腕に抱え、たとえ目が見えなくても、耳が聞こえなくても、朝起きて夜寝るまでの間、嬉しい、楽しいと感じてくれたり、笑顔が沢山見られればそれで十分と思っておりました。幸い知覚障害は問題ありませんでしたので体に触れ心地よい刺激をたくさん伝えることで情緒が豊かに育っていったように思います。視聴覚の問題も解決され、呼吸法をベースとしたベビーヨガや気功など取り入れている家に気が付くと喘息の認定もはずされ、脳波もきれいになり、幼い頃から飲み続けていた沢山の薬も０になりました。
毎日の生活の中では、楽しい事を見つける頼もしい子に成長しました。色々事情もあり、２歳からはシングルマザーとなりましたが障がいのある子を抱えての母子家庭生活は、肉体的にも精神的にもきついものがありました。振り返ると障がいがあったため、長い期間抱っこしたり接触があったせいでしょうか、情緒豊かな頼もしい子に育ってくれました。母の手は魔法です。子どもの心の病も、体の病も母の手は必ず結果を出してあげることが出来るのです。保育士から国家資格を取得しベビー指圧を行うようになってから治療院を初めベビーマッサージの講習、保育施設での講演等、沢山の親子のケアをお手伝いさせて頂きました。
ここ５，６年でベビーマッサージの効果が認めらられブームとなり、様々な地域活動が行われていることは大変嬉しく思います。その反面ブームで終わってしまい幼児に至っては、マッサージの継続普及率が低いのは何故だろうと？首をかしげ残念に思っております。世界には様々な伝統医学（予防法・健康法）があります。その定義に触れると赤ちゃんは何故早起きなのか？低体温が恐いわけは？など具体的な答えが見えてきます。
近年、ブームになっている抱っこ紐やベビーカー、チャイルドシートの影響から股関節や足の変形が起こり、ハイハイがぎこちない、不安定な座位、繰り返す転倒、長時間の歩行（平均的な）など多大な問題に発展し側湾症の引き金になってしまう傾向のお子さんも増えて参りました。グッズの正しい使用法とケア（使用することによって起きるリスクに対するケア）についてもインストラクターを目指す方々にしっかり伝え、ママ達が実践し予防につながるよう頑張って参りたいと思います。

現在はもっぱら電動車いすサッカーにこっています。所属は ウィニングフェニックスというチームで何と関東大会では優勝しています。 電動車イスといいながらも障がいのレベルが問われない競技で重度の障がいを持たれた方が、ものすごいアシストして周りを驚かせたりもします。 ・・・我が子の成長過程(参考)はこちらからどうぞ・・・

　
　----息子からのメッセージ----
初めまして、息子の義雄です。現在２２歳になります。
両親は僕が２歳未満に離婚しました。その後、母は障がいがあった僕を抱え、一人２役をこなしてきました。父がいない淋しさはありましたが、仕事をこなしながらも僕とよく遊んでくれました。足が悪いので外遊びが出来ないときはおもしろい遊びを考え出し、楽しませてくれました。
僕は、実はあまり色々な能力がないのです。学校でも訓練部でも、検査評価が低く落ち込むことが多々ありました。母は「人の評価はね、数字なんか関係ないよ！義雄は自分で出来ることを一つずつ増やしていけばいいんだよ！出来たら自信がついてくるから、出来たら又一つ、又一つと増やしていけばいいよ」といつも励ましてくれました。スポーツを始めてから母はトレーナーも兼務！マッサージは心を繋ぎます。評価が低い僕が色々な事に挑戦出来たのはこの母親の環境マジックのお陰でしょう。自分を信じてくれている事！思ってくれている事！子どもにとってこれ以上の心地よい環境はありません。親子の絆づくりは特殊な事ではなくこの気持ちの継続なんだと思います。この夏僕は念願叶いデンマークに福祉留学をします。